愛犬の健康

シニア犬 食べない

シニア期の愛犬が急にご飯を食べなくなると、とても心配になってしまいますよね。私自身もかつて飼っていた15歳の老犬がご飯を残すようになり、夜も眠れないほど不安になった経験があります。老犬がご飯を食べないケースは決して珍しくなく、加齢に伴う食欲低下は多くの飼い主さんが直面する悩みです。では、なぜシニア犬はご飯を食べなくなるのでしょうか? また、一般的にシニア犬の食事回数は1日何回が適切なのでしょうか。調査によれば、元気で健康な老犬であれば成犬と同じ1日2回が基本ですが、老化で一度に食べられる量が減るため1日の総量を3~4回に小分けするのがおすすめです。本記事では、老犬がご飯を食べない主な原因と、その食欲を取り戻すための方法を最新の知見に基づいて解説します。シニア犬の食欲不振でお悩みの方はぜひ参考にしてください。

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シニア犬がご飯を食べない3つの理由

老犬がご飯を食べなくなる背景には様々な要因が考えられますが、大きく分けて以下の3つの理由が挙げられるでしょう。それぞれ科学的な知見や専門家の意見を踏まえて説明します。

1. 老化による身体機能の変化

犬も人間同様に年齢を重ねると、体の機能が徐々に衰えていきます。味覚や嗅覚が鈍くなり、食べ物の匂いや味への興味が薄れることがあります。運動量の減少に伴って基礎代謝も低下し、若い頃に比べ必要なエネルギー量が約20%も減少すると言われています。

その結果、以前ほどお腹が空かず食欲が湧きにくくなるのです。

また嚥下力(飲み込む力)の低下や消化機能の衰えによって、一度にたくさん食べられず少量ずつしか受け付けなくなるケースもあります。これら老化に伴う変化が重なり、シニア犬では食欲不振に陥りやすいと考えられます。

シニア犬がご飯を食べない3つの理由

2. 歯や口腔のトラブル

高齢の犬では歯周病や歯の欠損など口内トラブルが非常に起こりやすく、それが食欲低下の大きな要因になります。歯茎の炎症や歯の痛みがあると、ご飯を食べたくても噛むこと自体が苦痛になってしまいます。

実際、3歳以上の犬の80%以上が何らかの歯周病を抱えているとの報告もあり、高齢になるほどその発症率は高くなるとされています。

歯周病による痛みで「お腹は空いているのに食べられない」状態になることも多く、老犬では口内の健康が食欲に直結します。特に硬いドライフードは歯や歯茎に負担がかかるため敬遠しがちで、噛む力の弱ったシニア犬にとっては食事そのものが難しくなってしまうのです。

3. 病気や体調不良(ストレス含む)

シニア期には様々な持病が現れやすく、それが原因で食欲が落ちる場合があります。例えば、老犬に多い慢性腎臓病や心臓病では食欲不振がよく見られます。内分泌疾患(甲状腺機能低下症やクッシング症候群など)や膵炎、肝臓病などでも気分不良や吐き気により食べなくなることがあります。また、高齢犬特有の認知機能の低下により食事への興味が減ったり、食べ物の場所を認識しづらくなるケースも報告されています。

環境の変化や気圧・気温の影響などストレス要因も老犬には大きく作用し、一時的に食欲が落ちることがあります。

さらに見逃せないのは、病気のサインとして食欲不振が現れるケースです。ある老犬介護施設の報告によれば、食欲不振で相談を受けた老犬の約3割に、何らかの病気を含む重大な異常が見つかったそうです。このように、老犬がご飯を食べない背景には単なる好き嫌い以上に様々な健康問題が潜んでいる可能性があるのです。

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シニア犬がご飯をよく食べる3つの方法

ここからは、食欲の落ちた老犬にご飯をしっかり食べてもらうための工夫を3つ紹介します。消化に優しい食事内容への見直しから、フードそのものの変更、そして一時的な対策としてのおやつ活用まで、順番に見ていきましょう。愛犬の状態に合わせて、無理のない範囲で試してみてくださいね。

1. シニア犬 消化の良い食べ物を与える

まず心掛けたいのは、消化に良い食べ物を選ぶことです。老犬になると胃腸の消化吸収能力が衰えるため、若い頃と同じ食事でも十分に栄養を吸収できず痩せてきてしまう場合があります。したがって、できるだけ消化しやすい素材・調理法のご飯に変えてみましょう。市販のシニア犬用フードは加齢による変化に対応して作られており、例えば消化しやすい炭水化物(米など)を使用するなど胃腸への負担に配慮した設計になっています。逆に穀物が多く含まれるフードや硬くて噛み砕きにくいフードは消化が悪く、シニア犬には適しません。そういった消化の悪い食事を与えると嘔吐や下痢の原因になったり、胃腸に大きな負担をかけてしまう恐れがあります。

実際、噛む力が弱まったり歯周病を患っている老犬では硬いフードの消化は一層困難になります。

具体的には、低脂肪で良質なたんぱく質を含む食材(ささみや白身魚、卵白など)や、よく煮込んで柔らかくした野菜(カボチャ、サツマイモ、にんじん等)、消化吸収の良い炭水化物(白米、お粥、うどんなど)を組み合わせると良いでしょう。例えば私の愛犬は、消化に良い鶏のささみをほぐして温かいお粥に混ぜたところ、食欲がない時でも喜んで食べてくれたことがあります。消化の負担を減らすために、いつもより小さく刻む・すり潰すなど調理法を工夫するのも効果的です。場合によっては手作りご飯に切り替えるのも一つの方法です。市販フードにこだわらず、消化しやすい食材を使った手作り食を与えることで食いつきが良くなる老犬も多いと感じます。実際、動物病院の先生方も「お湯やスープで柔らかい手作り食を用意してみる」のは有効な方法だと述べています。ただし手作りする場合は栄養バランスにも注意が必要ですので、獣医師やペット栄養管理士に相談しながら進めると安心です。

2. シニア犬 フードを見直し柔らかいものに変更する

老犬の食欲が落ちたときは、今与えているフード自体を見直すことも重要です。先述のようにシニア用フードへ切り替えるのは基本として、特に硬さや食感に注目してください。

歳をとると歯や顎の力が弱くなりますので、若い頃は平気だったカリカリのドライフードが噛みにくくなり、敬遠している可能性があります。

そこで、フードの種類を思い切って柔らかいタイプに変えてみましょう。具体的には、半生タイプやウェットタイプ(缶詰・パウチ)のフードは水分や油分が多く含まれ香りも強いため、嗜好性が高く老犬でも食べやすい傾向があります。事実、ドライフードよりウェットフードの方が脂肪分が多く風味が強いため、食欲を刺激しやすいという報告もあります。水分を多く摂れる点でもウェットフードは一石二鳥です。

もし現在のフードを大量に残してしまう場合は、違うメーカーや味のシニア用フードをいくつか試してみるのもよいでしょう。犬にも好みがありますので、魚ベースのフードが好きな子もいれば、チキン味だと食べる子もいます。食感についても、ふやかした柔らかいご飯を好む老犬もいれば、意外と少し歯ごたえがあった方が食べる子もいます(歯が健在で噛むことが好きな場合)。色々とローテーションしながら、愛犬が喜んで食べてくれるフードを探してみましょう。その際、一気にフードを切り替えると警戒して食べないことがあるため、新旧のフードを混ぜながら徐々に移行するのがポイントです。

また、ふやかし方や温度を工夫するだけでも食べ方が変わることがあります。ドライフードの場合は、お湯やぬるま湯でふやかして柔らかくしてから与えると良いです。適度に温めると香りが立ち、老犬の嗅覚を刺激して食欲をそそる効果も期待できます。電子レンジで人肌程度に温めたり、逆に水分多めのおじや状にしてスプーンで与えてみると、驚くほど食べてくれることもあります(実際、筆者の愛犬も温めた途端に食べ始めてほっとした経験があります)。食器の高さを調整して食べやすくする工夫も効果的です。首を下げずに食べられる高さにフードボウルを置いてあげると、姿勢が楽になり食べる量が改善する場合があります。

さらに、水分補給にも気を配りましょう。老犬は喉の渇きを感じにくくなり、自ら水を飲む量が減ってしまう傾向があります。その結果、慢性的な脱水状態が食欲不振に拍車をかけているケースも少なくありません。そこで、先述のウェットフードへの切り替えやドライフードへの水分追加は、水分摂取量を増やす上でも有効です。例えば、普段のご飯にぬるま湯や無塩スープをかけてみたり、ヤギミルクを薄めて混ぜるといった工夫で水分と栄養を同時に摂れる食事にできます。

こうした水分たっぷりの食事は、喉越しが良くなるだけでなく、消化も助ける効果があります。

シニア犬の脱水予防は非常に重要ですので、日頃から愛犬が十分な水を飲んでいるか確認しつつ、フードでも上手に水分を補給させてあげましょう。

3. シニア犬 おやつで食欲をサポートする

食事そのものに手を加えてもどうしても食べない場合、一時的な対策としておやつの力を借りるのも一つの方法です。

ただし、ここでいうおやつとはジャンクなお菓子ではなく、老犬の栄養補給や食欲増進に役立つヘルシーなおやつを指します。

たとえばゆで卵は少量で高品質なたんぱく質を補給でき、嗜好性も高いのでシニア犬のおやつに向いています(※塩や油は使わず茹でるか焼く)。

一方で、注意したい食材もあります。脂肪分の多い赤身肉(牛肉・豚肉)のおやつは避けてください。高脂肪な食品はシニア犬には消化が難しく、下痢の原因になるだけでなく急性膵炎のリスクを高める恐れがあります。実際、豚肉や牛肉の脂身は犬にとって消化しづらく、過剰に与えると膵炎や肥満につながると獣医師も警告しています。老犬は若い頃より膵臓の機能が弱っている可能性がありますから、脂っこいおやつ(チーズの与えすぎ、バターたっぷりの人間用パンなど含む)は厳禁です。

また、おやつを与える際は量にも細心の注意を払いましょう。犬用おやつであってもカロリーはありますので、一般に1日の総カロリーの10%以内におさめるのが望ましいとされます。食欲が落ちているとつい「あれもこれも」と与えたくなりますが、おやつばかりでは必要な栄養素が不足しますし偏りも生じます。おやつはあくまで一時的な栄養補給・食欲増進策と割り切り、根本的には通常の総合栄養食(フード)を食べてくれる状態に戻すことを目指しましょう。

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結論

老犬がご飯を食べなくなる理由と対策について述べてきました。シニア犬の食欲低下は珍しいことではありませんが、原因に合った適切な対処をすることで多くの場合改善が期待できます。まずは愛犬の体調や口の中の状態をよく確認し、安全を最優先に考えてください。「今日は全然食べない…」と焦る気持ち、痛いほどよく分かります。しかし、そんな時こそ飼い主さんが冷静に愛犬のサインを汲み取り、工夫を凝らしてあげることが大切だと思います。消化に優しいご飯作りやフードの変更、時には好きなものを少し与えてみるなど、できることから少しずつ試してみてください。幸いワンちゃんは飼い主の愛情に敏感です。根気強く寄り添いながら対策を続ければ、またきっとモリモリご飯を食べてくれる日が戻ってくるのではないでしょうか。万一、食欲不振が長引いたり他の症状が見られる場合は早めに獣医師に相談し、プロの助けを借りることも忘れないでください。大好きな愛犬がシニア期も元気に食事を楽しめるよう、飼い主としてできる限りのサポートをしてあげましょう。

FAQs

はい、明らかに元気がなく丸1日以上何も食べない場合は早めに動物病院を受診すべきです。食欲不振は腎臓病や歯の痛みなど病気のサインの可能性があります。特に水も飲まず嘔吐している時などは緊急性が高いので、迷わず獣医師に相談してください。

一般的には成犬同様1日2回が基本ですが、老犬の場合は一度に食べられる量が減るため1日3~4回の少量頻回に分けると良いでしょう。消化器への負担が軽くなり、1回あたりの食事量が少なくても栄養を摂りやすくなります。

はい、シニア犬の健康状態に配慮した手作りご飯は有効です。消化しやすい食材(例:鶏肉のささみ、白身魚、野菜など)を使い、塩分や脂肪分を控えめに調理すれば老犬に適した食事になります。市販のシニア用総合栄養食と組み合わせて与え、栄養バランスに気を付ければ問題ありません。

いくつか工夫できます。まずフードを温めて香りを立たせると嗅覚が刺激され食いつきが良くなります。次にお湯でふやかして柔らかくすると噛みやすくなり飲み込みやすくなります。それでもダメな時はウェットフードに変えてみるのも手です。さらに、食事に無塩スープや茹でササミの細切れをトッピングして風味を加えると食欲が戻ることがあります。愛犬の好みに合わせてこれらの方法を試してみてください。

いいえ、おやつだけで過ごさせるのは栄養バランスの面で望ましくありません。おやつはあくまで補助であり、老犬でも総合栄養食のフードから主要な栄養を摂ることが必要です。どうしても食欲がない時の一時しのぎとして少量与えるのは構いませんが、早めに通常の食事を食べられるよう工夫してあげてください。

パトリック・チョイ
ペットウェルネス上級研究員
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